忙しい朝でもニュースがわかる「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月~金、6:30-8:30)8時からは、話題のアンテナ「日本全国8時です」。全国ネットで、日替わりゲストとともに放送。毎週木曜日は、東京大学名誉教授、月尾嘉男さんの「賢くなれる雑学コラム」!

解説は東大名誉教授の月尾嘉男
7月20日(木)は「温暖化の意外な影響」。
★アメリカのパリ協定離脱
6月1日にトランプ大統領は、地球温暖化対策の国際的枠組みである「パリ協定」からアメリカは離脱すると発表しました。今月7日と8日にハンブルクで開かれたG20サミットでは、アメリカ以外の19カ国がトランプ大統領を説得しましたが、意見は変わりませんでした。その影響かもしれませんが、先週末にフランスを訪問してマクロン大統領と会談したトランプ大統領は、記者会見で「パリ協定については何かが起こる可能性があり、事態を見守ろう。何かが起これば素晴らしいし、そうでなくてもまあ問題はない」という意味不明な意見を表明しました。二酸化炭素排出量が世界2位のアメリカの離脱によって、温暖化がどの程度加速するかは明らかではありませんが、進んでいくことは確実だと思います。その影響は海面が上昇して島国が水没する、多数の生物が絶滅する、洪水の被害が増大する、感染症の発生範囲が拡大するなど、数多く予想されていますが、意外な影響が発生することもあります。