毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】
今週はゲストに女優の早霧せいなさんをお迎えして、
デュマ・フィスの『椿姫』(後篇)をお届けしました。
宝塚歌劇団退団後、初となる女性役を演じてくださった早霧さん。
今回はアルマンの父も演じていただきましたが、年配の男性を演じるのも今回が初めてとのこと!
ラジオドラマでは普段配役されないような役柄を演じる機会が多い為、
どう演じ分けられるのかという早霧さんのご質問に、
「自分と遠い役は、逆に自由に何でも出来るなと思う。
新たな発見に繋がったり、自分の糧となる瞬間がたくさんあるから、
とにかく楽しませてもらっています!」と朋子さん。
役の数だけ物の捉え方、考え方の発見があって、自分に反映させられる。
女優という職業の醍醐味であり、魅力の一つだなと思います。
今回の作品、椿姫・マルグリットは最後に最大の決断をします。
愛する人の幸せを望み、自ら身を引く。
そして他人から認められることで、自分の人生に誇りを持つ…
“他人に認められたい”という思いは、
人間少なからず誰もが持っている欲求なのではないかと思いますが、
自分の気持ちや人生をも犠牲にする椿姫・マルグリットは、本当に強い女性だなと感じます。
身を引かれた青年・アルマンの気持ちを考えると、
一生心に残り続ける事実を知って、逆に苦しんでしまいそう。
このあたりも男女の差が出ていて、面白いですね!
初めてのラジオドラマ、退団後初めての女性役、初めての年配男性役!
早霧さんの新たな一面がたくさん垣間見える、貴重で素敵な収録でした♪
by 永瀬千裕
〜ゲスト・早霧せいなさんオススメの本〜
☆『夜と霧』/ヴィクトール・E・フランクル