毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシター~文学の扉】
今週は先週に引き続き、ゲストに長塚圭史さんをお迎えして、
ロレンスの『チャタレー夫人の恋人』後篇をお届けしました。
SEの入れ方や、登場人物たちの距離を「カメラはどこから撮っている?」と映画の視点を用いて、
皆で確認するひとコマがありました。
具体的な情景のイメージを共有することは、舞台でもラジオドラマでも大事なこと。
映画撮影の方法でイメージするのは私にとって新鮮でした。
対談パートの読書のお話では、長塚さんならではの作品選びと視点が満載でした。
気になったキーワードで他の作品に派生させていくという読書スタイルは、私も是非真似したいです。
官能的な描写が有名な『チャタレー夫人の恋人』ですが、
今回は格差や女性の自立などに着目して脚本が構成されました。
小説の中にある素晴らしい表現たちを、どの視点で感じ取るかは読者それぞれですが、
脚色の仕方によって感じ方が変わるので、この番組ではそれを楽しんでいただけると思います。
読書と併せて、ラジオドラマもお楽しみください。
by 田上真里奈