9月3日は「睡眠の日」(“9=ぐっ”“3=すりー”の語呂合わせから)。そこで今回は睡眠に関する新しくて斬新なサービスに注目!9月4日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で、レポーター田中ひとみが取材報告しました。

睡眠、ちゃんととれてますか?
次々出てくる、新しくて斬新な「睡眠に関するサービス」。まずは ネスレ日本・広報の村田敦さんのお話です。
★「出張眠らせ隊」があなたを眠らせる!
- ネスレ日本・広報 村田敦さん
- 「今回サービスを開始した「出張眠らせ隊」は、昼寝前にカフェインを含むコーヒーを飲む「コーヒーナップ(昼寝)」というスタイルがあるんですが、そのコーヒーナップと、ゼロジムさんが考案した「昼寝の質を高める運動」を組み合わせたプログラムを提供するサービスとなっています。
時間は30分強程度。まずはカフェインを含むコーヒーを一杯飲んでいただく。その後に、オフィスでもできる簡単な疲労回復ストレッチを5分程度行い、その後 枕を使って20分程度昼寝をしていただく。コーヒーと昼寝って相性は良くないと思われるかもしれませんが、カフェインが体に吸収されて、実際にこの働きが現れ始めるのは30分程度と言われています(個人差あり)。ちょうど寝る前にコーヒーを飲んでいただき、そこから20分程度寝ていただいて、起きた後にカフェインの働きが現れ始める。そのあとのパフォーマンスにも、非常にプラスになることが多いという風に考えています。」

ネスカフェの「出張眠らせ隊」。お値段は、1〜10名の利用で5万円(税抜)、11名以上が5万円+1名あたり1,500円(税抜)
8月27日からサービスの提供を開始した「出張眠らせ隊」。こちらは大井町駅周辺の企業に出向いて、“質の高い仮眠”を推奨するプログラムをレクチャーして、眠らせてくれるというサービス。
もともとネスレは、東京の大井町に「ネスカフェ睡眠カフェ」という睡眠スペースを今年の3月にオープンするなど、「睡眠不足をいかに解消するか」をテーマに展開していたんですが、今回はさらに新しい形で何か出来ないかと考え、「出張眠らせ隊」を始めた、ということです。
★「ぐぅ~すcarお昼寝デリバリー」
そして、さらにこんなユニークなサービスも出てきています。コアラスリープジャパン株式会社・PRマネージャーの恵古涼夏さんのお話。
- コアラスリープジャパン株式会社・PRマネージャー 恵古涼夏さん
- 「『ぐぅ~すcarお昼寝デリバリー』という施策で、こちらは移動式のお昼寝ルームを車(バン)に作り、オフィスを訪問して従業員の方にお昼寝をしていただくというものです。運転席と助手席を除く後ろの部分は、すべて快眠できる空間に作り変えていて、そこに弊社のコアラマットレス・セミダブルサイズを設置し、その他いろいろな快眠アイテムを他の企業様からもご提供頂いて、理想のお昼寝空間作り上げました。」

「ぐぅ〜すCAR お昼寝デリバリー」。利用は無料

車の中には 余計な衝撃を吸収する「コアラ・マットレス」。冷房は、エンジンではなくバッテリーで駆動

コアラスリープジャパンの恵古さん
「ぐぅ~すCAR お昼寝デリバリー」は、この9月3日に開始されました。ハイエースのような大きなバンの後ろが全てベットスペースになっていて、仮眠スペースがない会社や、福利厚生として導入したい会社向けに人気だそうです。
一人当たりの利用時間は30分程度。「うちの会社に来て欲しい!」という会社の要請を受けて出張する 事前予約制のサービスで、アロマ、コーヒー、ノイズマスキングイヤフォン、目覚めのスムージーなど、とにかく睡眠の質を追求した車となっています。
こちらのコアラマットレス社は元々オーストラリアの会社なんですが、日本ではまだ店舗を持っていないので、この車が製品PRの場にもなっている、というわけです。
★戦略的な仮眠「パワーナップ」
そして、同じく「睡眠の日」の9月3日に、こんなスペースも登場していました。株式会社ガイアックス・ブランドマネージャーの木村智浩さんお話。
- 株式会社ガイアックス・ブランドマネージャー 木村智浩さん
- 「ガイアックスでは、どなたでも利用できる都内最大級の「パワーナップ ルーム」というのを始めました。まだまだ日本ではお昼寝、仮眠と言うとちょっとネガティブにも捉えられるかもしれないので。「パワーナップ」、一言で言うと“戦略的な仮眠”です。お昼ご飯を食べて、大体起床してから6〜7時間ぐらい経つと眠気が襲ってくるんですね。襲ってきてフラフラになってぼーっとする前に、15~30分の眠りを取る。これが攻めの眠りという技術になります。」

ガイアックスが提供する仮眠ルーム。コーヒーや紅茶の飲料代で、お部屋を30分程利用できます
戦略的睡眠=「パワーナップ」は、パワーアップとナップ(昼寝)を掛け合わせた造語です。都内最大級、なんと110人ほど入れるスペースに、8つのリクライニングチェアを設置した贅沢な空間。温度や湿度、さざ波のBGM、暗めの照明など、仮眠に最適な環境ができあがっています。
★30分寝るだけでスッキリ
このサービスは期間限定で、今月27日まで。永田町というビジネス街のど真ん中の立地ということもあり、実際に体験した人の声を聞いてみました。
- 「パワーナップ」体験者
- 「昼の1時頃に永田町のシェアスペースがあるので、まあふらっと友人と立ち寄ったら地下でこういうイベントがあったんで、ちょっと参加してみようかなと思って参加しました。眠かったですね。4時間しか寝てなかったんで、寝付けました。ものすごい良い環境だったんでぐっすり寝てました。30分がっつり寝るって言うのは全然違いました。効率よくなりましたね、頭が冴えわたってたんで。」
一緒に来たご友人も快適に寝付けたようで、ふらっときて使えるのはありがたいと仰っていました。
★「仮眠=サボり」じゃない!
このように、様々な企業の取り組みで、仮眠スペースが増えてきた印象がありますが、ガイアックスの木村さんは、まだまだ 仮眠についての現状は改善が必要だと仰っていました。
- 株式会社ガイアックス・ブランドマネージャー 木村智浩さん
- 「睡眠って、サボりに見えちゃいますよね…。皆さんどこで睡眠とるか実際悩まれていて、お昼過ぎとか、もしかしたら残業してる会社さん、官公庁とかで、夜トイレが混んでるって事象が怒ってるってのが今話題になってるんです。これ何かと言うとトイレで仮眠を取っている。僕はこれほんと辛いと思っていて、だってこんな仕事頑張ってる人たちが衣食住レベルで睡眠っていうとても大切なものを、トイレで済まさなきゃいけないってちょっとナンセンス。実際に僕らも机で仮眠されているのを見てきて、これ机で寝てるのも申し訳ないという気持ちになって始めたんですが、まだまだそれぐらい場所も作られていないし理解もされていない部分もあると感じています。コンビニの感覚で眠る場所がいっぱいあると、とりあえず眠たくなるとどこかで寝れる、喫茶店のどこかのスペースにそういう場所がある。そうなるだけですごくいいよなって思っています。」

ガイアックスの木村智浩さん
こうしたスペースを通して、「仮眠=サボり」と考えられがちなイメージを覆したいとお話していました。
睡眠不足だけでなく、寝る場所のない「睡眠難民」も減らしたいということでした。

田中ひとみが「現場にアタック」でリポートしました!