■ゲームには負荷がほしい! 乗り越えたいんです
『ぷよぷよ』で強いCPUと弱いCPU、どちらと戦いたいかという話をして、意見が割れたことがあります。私は弱いCPUをボコボコにすることに快感を覚えるタイプなのですが、それだとつまらないと感じる人は少なくないようです。
第一回に引き続き、「マイゲームマイライフ」のゲストの三浦大知さん。その意外なまでのゲーマーぶりが明らかになった第一回ですが、第二回ではこんな話をしていました。
三浦「僕は(ゲームに)多少の難易度がほしいタイプなので、(簡単に勝ててしまうと)続かないんです」
宇多丸「大知くんは負荷がほしいタイプなんだ。無敵状態になっちゃうとつまらないんですね」
三浦「そうなんです」
宇多丸「大知くんはちょっとM的な……?」
三浦「どうなんですかね? なんか、乗り越えたいんです(笑)」
このほかにも、ゼルダの新作『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が、いかに過去作と比べてプレイヤーの試行錯誤が必要かといったことも語られていました。今までのゼルダなら、例えば身ひとつで雪山に入ろうとしたら、「そのままだと凍え死ぬから、どこそこの職人に服を作ってもらいな」とゲーム内で教えてもらえるはずが、今回のゼルダにはそういった説明が一切なし。いきなりゼルダの世界に放り出されて、チュートリアル的なことは何もなく、手探りであれこれ試してようやく雪山に入るためのアイテムを手に入れられるのだそうです。確かに、ゼルダに限らず、最近のゲームにはそういったものが増えてきているように思います。ラクしてゲームをクリアしたい私のようなタイプは少数派ということなのでしょうか。ゲームの中でくらい、ボタンを押しているだけで全知全能感を味わいたいとは思わないのでしょうか。解せません。解せない気持ちを『ぷよぷよ』の弱いCPUにぶつけて、今日もスカッとしたいと思います。
■今回のピックアップ・フレーズ
三浦「ハードは一通り持っていますね。プレイステーション4も持っていますし、あの……Wii……U……的な……」
宇多丸「この番組ね、プレイステーションが提供しているけど、なんとそこの縛りはないので、声を小さくする必要ないですよ(笑)」
文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)