毎週日曜、夜9時からお送りしている
【ラジオシアター~文学の扉】
~本のソムリエ~のコーナー
今回、紹介するのは、“移動図書館”です。
大きな車に、沢山の本を乗せて、小学校や公民館などを巡る“移動図書館”は、
去年の統計によりますと、国内に546あるそうです。
東京23区では、全て無くなってしまいましたが、
今も全国各地、様々な場所で活躍していて、
図書館のない地域にお住いの方にとって、移動図書館は、本と出会える大切な場所となっています。
<魅力1>親しみやすい名前!
移動図書館は、名前が公募で付けられていることが多く、
地域の特色の入った名前や親しみやすい名前があります。
お住まいの地域の移動図書館の名前を調べてみると、
楽しくて、思わずくすっと笑ってしまう名前もあるかもしれません!
<魅力2>利用者のニーズに合わせた本を持ってきてくれる!?
書店や図書館とは違い、持って行ける冊数が限られている移動図書館では、
利用者のニーズにできるだけこたえられるよう、
届ける本を積む際には、その地域にお住いの利用者のニーズを考えて選んでいるそうです。
お話を伺った福岡県 八女(やめ)市の
八女市立図書館 星野分館の「走るゆめのぶっくらんど号」は、
3年前、軽トラックからスタートして、
利用者は、子供から年配の方、最近引っ越してきた、外国出身の方もいらっしゃるそうです。
幅広い年齢層のニーズに合わせて、
子供には、季節に合わせた絵本が、年配の方には、大きな活字の小説などが人気です。
<魅力3>地域密着!地道な活動
また、「走るゆめのぶっくらんど号」では、
一人暮らしのお年寄りには、声かけ活動を行ったり、
足の不自由な方には、わかる範囲で、自宅の庭先に移動図書館を停めて本を届けるなどしています。
地域の方とのつながりが増えて、
今では、およそ1000冊の本を運ぶ、大きな移動図書館になりました。
利用者のニーズにこたえ、地域に密着しています。
活動は、地域や移動図書館によって様々ですが、
こういった活動を工夫して行っているのも、移動図書館の魅力の1つですね。
八女市にはもう1台、八女市立図書館 黒木分館の「ゆめみらい号」があり、
さらに今後、市の予算や、一部ふるさと納税のお金を利用して、
移動図書館が増える予定になっているそうです。
補助金などによって移動図書館が増えるのは素敵ですね!
5月は図書館振興月間です。
改めて、近くの図書館や移動図書館などを利用してみてはいかがでしょうか?
人と人とのつながりで、読書がより一層楽しくなるかもしれません。
By文学の扉 スタッフ