ロマン・ロランは、1866年、フランス生まれ。
十代後半の頃から、音楽会に通いつめ、学校を卒業後、芸術学の講師となり、音楽史も教えました。
33歳の時、この伝記、『ベートーヴェンの生涯』を発表。
これが反響を呼び、ついで、そのベートーヴェンをモデルにした超大作の小説、
『ジャン・クリストフ』を書いて、一躍、世に知られることになります。
一方、反戦運動家としても知られ、ガンジーなどとも交流し、
1915年には、ノーベル文学賞を授賞しました。
そして、パリが、ナチスから解放された1944年、永眠したそうです。
日本でのベートーヴェンのイメージは、この伝記によって、作られたようです。
ロマン・ロラン本人は、ベートーヴェンの最後の秘書の、
シンドラーという人が書いたものをかなり参照していると言われています。
「ベートーヴェンの生涯」
ドイツのボンで、父に音楽教育を受けたベートーヴェンは、音楽の都・ウィーンに旅立つ。
その地でピアニスト、作曲家として活躍。
しかし、次第に難聴に苦しむようになる。また、ある若い娘に恋をして、月光ソナタを捧げる。