夏に注意が必要!夜間熱中症について
熱中症というと、昼のイメージがあったんですが、夜間、というのはどういうことなのか?そこで、水曜日の月1レギュラー、医師で医療ジャーナリストの森田豊先生に「夜間熱中症とはなにか」伺いました。
- 医師・森田豊さん
- 「夜間熱中症というのが、現在問題になっています。夏場に夜間熱中症というのが生じるんです。夜間熱中症とは、昼間に暖められた壁や天井に蓄えられた熱が、夜に放射熱となって室内に流れ込んで室温が上がって生じるんです。特に壁がコンクリート造りの場合、暖まりやすく冷めにくいので夜になり熱を放出するんです。夏に生じる熱中症の約4割が夜間に起きているといった統計もある。」
夏の熱中症のおよそ4割が夜間熱中症
昼間に、壁や天井に蓄えられた熱が、夜になって室内に流れ込んで室温が上がる、というものです。コンクリート造りの家が増えていることに伴って、近年問題になっています。
普通の熱中症と夜間熱中症は、症状が違うのか?
- 医師・森田豊さん
- 「熱中症の症状自体は変わらないんですが、寝ている間に熱中症になると症状がわかりにくい ことがある。自分でも気づきにくい、周りも気づきにくいというと、かなり進行してから症状が出てくる、判明する、診断されることが多い。ですから夜間熱中症は侮れません。」
普通の熱中症より怖い
▼症状自体は変わらないので、症状としては「めまいや顔のほてり めまいや立ちくらみ、顔がほてる」「筋肉痛や筋肉のけいれん」「体のだるさや吐き気」「汗のかきかたがおかしい」「体温が高い、皮ふの異常」 「呼びかけに反応しない、まっすぐ歩けない」「水分補給ができない」など
▼ただ、寝ている時に、「汗のかきかたがおかしい」「まっすぐあるけない」など自分でも判断できませんし、周りも分かりませんよね。ですので、夜間熱中症が危険なんです!
夜間熱中症の対策、どうすればいいのか?
- 医師・森田豊さん
- 「夜間熱中症には対策として3つあります。①夜間でも適切に扇風機や冷房を使用する。体には当てずに部屋の中の空気が流れるように扇風機や冷房を使う。②枕元に水分を置いておき、いつでも水分補給ができるようにする。例えばトイレに起きるたびごとに飲んだりする。お酒を飲んで帰ってきたときも水分補給はとても大切です。③寝巻きやシーツは通気性がよく汗を良く吸い乾きやすいものを使う」
"夜間熱中症"の対処方法は3つ
①扇風機や冷房を、体には当てずに部屋の中の空気が流れるように使う。
②水分補給を忘れずに。
③これが日中の熱中症と違うところで、寝巻きやシーツは通気性がいいもの、汗を良く吸い乾きやすいものを使う。=熱を下げるということがポイントですね。
みなさん、昼間の熱中症と合わせて夜間熱中症にも十分注意しましょう!
放送日 2018/07/10