■ファンのみんながドラクエ10でアイテムをくれた
前回に引き続き、「マイゲーム・マイライフ」のゲストはw-inds.の橘慶太さんでした。どこを切り取っても面白いエピソードばかりの橘さんゲスト回は間違いなく神回! ゲームにおいても、音楽においても、手を抜かないストイックな橘さん。前回も今回も、完璧超人な橘さんの俗物的なところが時折トークの中で垣間見え、それが魅力に輪をかけています。
例えば、こんなエピソードが出てきました。
橘「僕、以前ゲームアカウントを公式で作ってて。人と一緒にやるのが楽しいから、ファンの人と一緒にやりたくて、ドラクエのIDを明かしたんですよ。それで結構みんな集まってくれて。そしたらみんな、めっちゃいいアイテムくれるんですよ(笑)」
宇多丸「ははははは! そりゃそうだよ!」
橘「俺、なんで最初から明かしておかなかったんだろう!」
宇多丸「究極のチートだろ! ダーメでしょそれ(笑)。直接、一番喜ぶものをあげられるチャンスですからねえ」
橘「いやー、いいですよ! とか言いながらも内心めっちゃ嬉しくて(笑)」
ドラクエ10って、プレイ歴が長くなると、初期とは比べものにならないほど簡単にお金やアイテムが手に入るようになるので、新しいプレイヤーの援助をしたい気持ちが生まれてくるんですよね。ステータスを上げる貴重なアクセサリーなどは、人に渡せない仕組みになっているため、アイテムの取引きでトラブルになりにくいはず。今は橘さんのゲームアカウントはなくなっているようですが、当時これを知っていれば私も援助したかった……! と歯ぎしりしています。
■ゲーム以外、何をしていても音楽のことを考えてしまう
ゲームを用いた頭のリセット方法の話も聞きごたえがありました。以前、忙しくてゲームから離れたことがある橘さんは、どんなに練習してもうまくいかないスランプに陥ります。あまりに調子を取り戻せないため、ライブの前日に朝までゲームをしてみたところ、その日のライブでは最高のパフォーマンスが出せたのだと言います。橘さんはそこで気づいたのです、「頭のリセットにはゲームが絶対に必要だ」と。
橘「僕、生きてたら、街を歩いていても音楽のことを考えているし、この曲はこういう作り方しているなーとか、こういうミックスだなー、こういう発声だなーとか……」
宇多丸「分析癖があるから、耳も頭も休まらない(笑)」
橘「そうなんですよ。その“音楽”を考えなくていい時間って、僕ゲームしているときだけなんですよ」
宇多丸「ああー。ほかのエンターテイメント見ても音楽が鳴ってるから」
橘「そう。テレビ見てても鳴ってる音楽を聞いてる」
宇多丸「映画観たって音楽が鳴ってるし、道歩いてても音楽が鳴っちゃうし」
橘「ただ、ゲームしているときだけは音楽よりゲームの世界に入れるんですよ。それが大切なんだなって」
宇多丸「だから、ある種のクリエイターとか、頭を使う人にとってはむしろ必要だし、有用なんですよね」
過去のゲストの方々も似たような話をする人は多くいましたが、橘さんと宇多丸さんの会話による言語化のおかげで、「なぜゲームは息抜きになるのか」の仕組みがよくわかりました。これ、少しでも頭を使う仕事をしている人は、首がもげるほど頷くのではないでしょうか。「体調管理も仕事のうち」と言いますが、ゲームによって体調管理がなされるのですから、「ゲームも仕事のうち」と言っても差し支えないはずです。これからも堂々と仕事中にゲームをしようと思います!
■今回のピックアップ・フレーズ
宇多丸「ちなみにメンバーは(ゲーム)どうなんですか?」
橘「最初みんなでゲームしてたんですけど、ほかの二人がちょっとずつ辞めていって。僕とサッカーゲームしてると、なんか屈辱で嫌だってやらなくなって(笑)」
宇多丸「ははははは!」
橘「僕があんまり強くないチームを使って、向こうが一番強いチームを選んでも、5-0とかで勝っちゃって、『こんな屈辱はない! やりたくない』って(笑)」
文/朝井麻由美(ライター、コラムニスト)
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【作品情報】
PlayStation®4(PlayStation®VR専用)用ソフトウェア『Knockout League』
©Grab Games, LLC
国内発売日:未定