2月22日(金)の「生活情報のコーナー」では、
ヘアドネーション特集の第2弾として、
“医療用ウイッグ” について、取り上げました。
みなさんは、昨年12月14日の放送で、
「ヘアドネーション」というボランティア活動をご紹介したこと、
覚えていらっしゃるでしょうか。
(※初めて耳にした方は、こちらの記事をチェックしてみてください。)
「ヘアドネーション」とは、その名の通り、
“切った髪の毛を寄付する活動”のこと。
放送後、リスナーのみなさんからも、
「私もヘアドネーションに参加しました!」といった、
ご報告のメールをいただきました。
さて、寄付した髪の毛は、「医療用ウイッグ」に加工されるわけですが…
この「医療用ウイッグ」とは、一体なんなのでしょうか。
ふつうのウイッグとは、どう違うのでしょうか。
今回は、知っているようで知らない、
「医療用ウイッグ」について、基本的な情報を学んでいきました。
詳しくは、ぜひラジオクラウドをお聴きください!
「医療用ウイッグ」は、ふつうのウイッグと、どう違うの?
さて、「医療用ウィッグ」は、ふつうのウイッグと、どう違うのでしょうか。
医療用ウイッグの開発から販売までを手がける、
「NPO法人 全国 福祉理美容師 養成協会」、
略して、「ふくりび」の事務局長・岩岡ひとみさんにお話を伺ってきました。
- 「ふつうのウイッグ」とは、想定されている使用シーンが異なります。
ただ、病気になったとしても、医療用を使わなければいけない理由はありません。
なかには、複数のコスプレ用ウイッグを使い分ける方も。
一方、「医療用ウイッグ」は、長時間の着用を想定されているため、
裏地が柔らかかったり、サイズが調整できるんです!
このように、「医療用ウイッグ」の装着部分には、
人工皮膚が付いていて、肌触りがとても良い!
また、日常での長時間使用を想定しているため、
「ふつうのウイッグ」と異なり、“耐久性”“通気性”に優れています。
病気の方だけでなく、映画の撮影にも使用されるとのこと。
本当にクオリティが高いです。
ガン治療の場合、「医療用ウイッグ」を着用する期間は、
およそ1年半から2年の方が多いそうなんですが、
地毛と同じように、カットやカラー、パーマを楽しめます。
また、「ふくりび」や 提携のサロン で、
セミオーダー型の「医療用ウイッグ」を作れば、
顔まわりのスタイルなどにもこだわって、自然に仕上げることができます。
最初は長めにして、徐々に短くしていくと、
地毛が生え揃ったタイミングで、違和感なく切り替えられるそうで、
「最後まで、ウイッグであることを気づかれなかった」なんてことも。
では、実際に「医療用ウイッグ」を使われた方は、どんな感想を抱くのでしょうか。
- 「医療用ウイッグ」は、ガン治療の初期に必要となる。
最初の段階で良いサポートが受けられれば、気持ちも明るくなる。
「外出してみようかな」「結婚式に出席してみようかな」といった心持ちに。
生活が元に戻ってくる。病気になっても、生活は続く。
よりよい生活を送るための“武器”。ファッションアイテムの1つと考えてほしい。
病気になると、ふだん通っていた美容室に行かなくなるなど、
オシャレを諦めてしまい、気持ちが塞ぎ込んでしまう方も多いそうです。
確かに、綺麗な髪だったり、新しい洋服や靴、
ネイルをするだけで、気分が明るくなることって、ありますよね?
ガンの治療には、長い時間を要することも多いですが、
「医療用ウィッグ」なら、前向きに日常を送れるかもしれませんね!
「医療用ウイッグ」って、どこで手に入れるの?
医療機器ではないので、医師の診断書などは必要ありません。
「特定の病気にならないと買えない」ということはなく、誰でも購入できます。
たとえば、「円形脱毛症」で悩まれている方など、
部分的にウイッグを作ることも出来るそうなので、
「ふくりび」や 提携のサロン に相談してみると、よいかもしれません。
そうは言っても、「今の自分には関係ないや…」という方も多いかも。
すぐにでも、行動に移せることは?
「ふくりび」では、「フォー・ユー・ウイッグ」というサービスを展開しています。
自分自身をはじめ、家族や友人など、
4人分の髪の毛で オーダーメイドの「医療用ウイッグ」を製造するサービスです。
当然のことながら、人毛を使ったウィッグは、
知らない人の髪の毛が使われていますが、
これなら、“自分の髪の毛を活用して、自身が脱毛することに備えられる”わけです。
また、「医療用ウィッグ」は、医療機器ではないため、保険適用はありません。
ただ、港区など、ウィッグの購入に対して、
助成金が支給される自治体もあるようなので、調べておくとよいかもしれません。
そして、もし自分や周りの人が病気に罹って、
外見のことについて悩んだ時は、
今回の「ふくりび」のような「アピアランスセンター」という施設があること。
ぜひ、知っておいてください。
いまや、2人に1人が、ガンに罹る時代。
自分も含めて、いつ誰が、病気や治療によって、
「ウィッグ」が必要になるか、わかりません。そういった情報も備えておきましょう。
なお、「医療用ウィッグ」について、「もっと知りたい!」という方は、
「NPO法人 全国福祉理美容師養成協会」、
通称「ふくりび」の公式ホームページを参考にしてみてください。
また、取材にご協力いただいた、
「ふくりび」の 岩岡ひとみさんですが、
WEBサイト「Forbes JAPAN」で「岩岡ひとみのBeauty & Society」という、
コラムの連載が始まったそうです。あわせて、チェックしてみてください。
以上、番組からの「生活情報」でした!