【簡易恋愛プログラム　宮川賢のデートの時間でそ？！】はTBSラジオ（AM954＋FM90.5）で毎週土曜日19:00-21:00の２時間でグニャグニャ生放送しております！

　恋愛における様々な要素にピンポイントで光りを当てるTBSラジオ「宮川賢のデートの時間でそ？！」の１９：３０頃からの人気コーナー「ラブリー・スコープ」の先日の放送では、高齢者向けサービスの充実を図るラブホテル業界を紹介しました。パーソナリティの宮川賢とウブな女性芸人まるゆか（ユメマナコ）で東松山のＩＣ近くのホテルリセにお邪魔しました。

衰退し続けるラブホテル

　建てれば儲かると言われた８０年代と大きく異なるのは、利用者の激減と風営法の改正を受けた現在のラブホテル業界だ。
　戦後の舶来羨望の風潮は車で入るモーテルをお洒落と受け止め、マイカーブームの定着を受けて男女がこぞって車で向かった。チェックインしてからの利用方法は同じでも、車で向かうのがモーテルで徒歩で向かうのがラブホテル。そう言われた時期を経て、ラブホテルはブティックホテル、レジャーホテルと呼称も広がりを見せつつ業界も盛り上がり続けるように見えた。
　そこへ、風営法の改正、加えて青少年のラブホテル利用による性の乱れを憂う自治体の条例による対策強化を伴い新規でラブホテルを開業するのもかつての利益を追求するのも難しくなった。回転ベッドは店舗型性風俗特殊営業のラブホテルと判断され警察の監査下におかれるため、厚労省管轄の旅館（非ラブホテル）として届け出る実質ラブホテルが増えた。真正面からラブホテルを建設しようとすると厳しい条件を全てクリアしなければならないからだ。
　かくして９０年代から利用者が減り続ける事となるラブホテル業界でも、ただ予算を切り詰めてわずかな利益に甘んじる受け身の経営ではなく、アイデアと予算で打って出て業界を盛り上げようと活躍する会社がある。そのひとつがラブホテルのコンサルタントやプロデュースを行う株式会社TRUSTARだ。今回「宮川賢のデートの時間でそ？！」では、代表取締役の嶋野宏見さんに話を伺いました。

左：嶋野さん、中：まるゆか（ユメマナコ）、宮川賢

時代と共に移ろいを見せるラブホテル

　長きにわたりラブホテルを見てきた嶋野さんは、高齢者の利用者が増えたのではなくラブホテルを利用していた世代が高齢者になっただけだと話す。

「ラブホテルに行かなくともテレビゲームやらアニメやら楽しい事が沢山ある。ビニ本を読んでいた世代と違って、いまなら性に対する興味もネットがいともたやすく満たしてくれる。世代の違いというよりは、取り巻く環境の違いかもしれませんね」

　確かに、その通り。女性の秘部を見たくても見られないから、近所のお兄さんが捨てたエッチな本を拾いに行き、大人に変装してストリップ小屋に入ろうと挑戦してみたりしたワケだ。見られないから見たかったのが昭和の若人なのだ。
　出ないから頑張るのがパチンコ。釣れないから疑似餌の種類を増やして臨むのがルアーフィッシング。今の若い人たちは、性への関心というのは頭で理解するだけでなく、写真でも動画でも細かい部分まで把握できてしまっている。肌触りに近いものさえ熟知した気持ちになっていて、実践以外は体験済みの感覚に包まれているようだ。つまり、草食と言われる人たちにとって、セックスは実体験していないだけで、釣り糸を垂らせば釣れる釣りであり、球をはじけば必ず出るパチンコのようなものなのだ。
　衰退しているラブホテル業界で高齢者サービスは必須なのですか？という問いに嶋野さんは答える。

「バイアグラ以外の精力増強剤も豊富で不安を感じない世の中になったので、高齢者が増えただけでなく、その利用者をも主立ったお客様として考えるのは当然の経営姿勢ですよね」

　これまたおっしゃる通り。バイク業界は、リターンライダーが支えていると言われる。オートバイの新車購入者の平均年齢は四十台後半だそうな。金と時間があり、様々な手段により精力さえ取り戻せる高齢者はかつてのイメージとはほど遠く、いかなる業種においても強い消費ターゲットとして君臨している。

25歳なのにラブホテル初体験のまるゆか（右）と宮川賢（左）

具体的なサービスは？

　では、具体的には、高齢者のサービスとはどのようなものなのか。興味津々で訊いてみるものの、その我々の覗き見趣味的な好奇心を満たす回答ではなかった。それもそのはず、高齢者専用のラブホテルではないからだ。嶋野さんは東松山のホテルリセのオーナーさんとは懇意のようで、のび太とドラえもんの関係のように求められれば次々にアイデアを出し続けている。

「お金をかけて大変な思いをして評価の高いサービスをした所で経営者側に無理が生じてしまうのは意味がありません。続けられるサービスの中で何がいいかを熟考して決定しています」

　つまり、利益率を下げる覚悟をすればいいという事でもないらしい。一番興味深いのは、卵かけご飯の無料サービスだ。

「パンケーキもいいでしょう。しかし宿泊するならお米も食べたい。卵かけご飯、鮭茶漬け、等を選んだ無料サービスにしています」

　つまり卵かけご飯は年寄りに向けたものではなく、若者が頼めるメニューで尚且つお年寄りが好むメニューなのだ。
　ホテルリセに限らずその他、嶋野さんの発案で実現したサービスは、次のようなものがある。

• レンタルコスチュームにおいても、中年女性を想定してＬサイズ以上を必ず用意する。若い人しか着ちゃいけないのでは？の不安を払拭する徹底ぶり。
• ＶＯＤ（＝ビデオオンデマンド）でのアダルトビデオの放映は勿論のこと、リモコンの使い方を理解出来ない方のために、地上波テレビの２チャンネルにアダルトビデオを流し続ける事も怠らない。
• 朝獲れのタケノコを配るサービス。一部のホテルでは生鮮野菜を無料配布している。若い人と違って、料理の仕方を知ってる年配の利用者には好評だとか。
• 老眼鏡の用意は当然。メガネ置き場を各所に用意している。なんとお風呂場にもメガネ置き場があり、相手の体を隅々まで見たい願望を満たして差し上げたいとの願いが込められている。
• 洋室なのに和室のような部屋を用意。ベッドのある部屋へ入ってスリッパを脱げばすぐに判る足で感じる畳の感覚。畳マットを床に敷いた上にベッドやテーブル椅子が並ぶ部屋を用意している。

　きめ細やかなサービスばかりだ。
　嶋野さんの頭の中には、高齢者にラブホテル業界が支えられているという感覚よりも、ラブホテルを利用していない高齢者に、もっともっとラブホテルを利用して貰いたいというビジョンの広がりが見てとれる。

決して高齢者向け（だけ）ではないサービスの充実

お得感を感じやすいのはやはり金額の手頃さ。

２４時以降来店の宿泊客を格安にするなど、離れた所からでも「行こう！」と思わせるサービス。

高齢者の皆様にメッセージ

　嶋野さんに高齢者の方にメッセージをお願いしますというと、ラブホテル業界のプロははにかみながら口を開いてくれました。

「ラブホテルは楽しい所です。家で出来ない事を出来る所です。セックスするだけがラブホテルじゃありません。ただの二人きりになれる安全な場所でもあります。腰の曲がった女性もいらっしゃいますし、車椅子の女性を男性が押して利用する方もいらっしゃると聞きます。全ての夢が叶えられる場所へ、是非いらしてください」

　今の若い人にラブホテルを利用して貰おうというだけでなく、ラブホテルを楽しんでいた世代に更に楽しんで貰える事を考えて実を結んでいるのは、嶋野さんご本人が若い頃にラブホテルを純粋に楽しめた側の人だからなのかもしれない。
　我々ラジオ制作者においても、若い頃にラジオを聞いていた世代にどうやったら今一度聞いて貰えるようになるのか？について、もっとアイデアを出して考えるべきだ。まだ足りない。そう感じたのは、情熱的な社長に出会えたからに他ならない。嶋野さん、ありがとうございました。

取材にかこつけてまるゆか（ユメマナコ）に迫る昭和の頃に若人だった人（宮川賢）。

取材協力頂けたのは東松山ＩＣ近くのホテルリセさん。ありがとうございましたっ！

2017年4月22日（土）の放送は「有名人と万が一のデートに備えておこうＳＰ！」女優だってジャニーズだって人間だっ！いざ芸能人とデートできちゃったらそこでアタフタしないように、芸能人だからこそ気遣わねばならない事を押さえておこうぜっ！例えば「プリクラ撮ってぇ～」と最初っから言ったら【こいつアブナイ！】と遠のかれる事間違いないぜっ！レッツ・スタディ・ユーメージン！